【愛とツチノコの夜】その五
※実在する団体や個人が出てきますが、会話等は全てフィクションです。
次のコーナーは今週の謎解きバトル。
柚姫嬢とゲスト「謎トキャー」が出された謎の解明を競い合うもので、視聴者は回答者を予測し制限時間内にTwitterで名前をエントリーする。
サイン入りのチェキや、サイン入りツチノコという景品の掛かった人気コーナーだ。
瀬戸口「センム、このまま謎トキャーとして参加していただけますか?」
センム「喜んで参加させていただきます。」
ルームメイト達はセンムが参加すると聞いて歓喜の声を上げた。
瀬戸口「入江さんはリアル脱出ゲームに参加した事はありますか?」
センム「あります。テーマパークとかで」
瀬戸口「本当ですか!?じゃあ、勝つのは大黒さんじゃない可能性もありますね」
センム「頑張ります。本気で行きます」
センムの言葉を挑発ととらえたか、謎解き女王柚姫嬢の口元が強張った。
それまでセンムに好意的だったルームメイトも景品がかかるため、未知数のセンムではなく柚姫嬢に掛ける者がほとんどだった。
一問目の英語問題が出された。
間髪入れずにセンムは即答した。
ルームメイトがざわつく。「まさかの強敵」「ガチだ」
「入江さん早いですね!」
瀬戸口氏が舌を巻く速さだった。
「どういうこと!?」
女王柚姫嬢に動揺が走るのと相反してセンムの緊張は徐々にほぐれていた。
二問目数字とひらがなの問題もセンムは難なく即答した。
「強い」「ツチノコ様」と驚嘆するルームメイトもいれば、「いや、これは柚姫ちゃんの接待だろう」「忖度だ」現実を直視できないルームメイトもいた。
「ちょっと専務凄くないすかー?」
瀬戸口氏は進行を心配し始めた。
二問目まで連勝されてはコーナーが盛り上がらない。
(これだから素人は…大黒さんもちゃんと考えてくれなきゃダメなのよー)
三問目までもつれ込んでもらうのが一番ありがたいのだ。
「え!?すごいすごい」
対する柚姫嬢は一問ぐらいは花を持たせてやろうと余裕で構えていた柚姫嬢だったが、センムの驚異的な回答ぶりに素直に絶賛していた。
「2問やってみて、どうですかセンム?」
三問目を前に瀬戸口氏がセンムのコメントを聞いた。
「年下の子から接待受けてるのかなとおもってましたwww」
センムは素直に喜んで謙遜のつもりで行ったが、柚姫嬢は挑発と受け取って口元から笑みが消えた。
女王のプライドに掛けて闘志を燃やし始めていた。
瀬戸口氏が柚姫嬢に心中を確認した。
「柚姫さん、2連敗しちゃいましたよ。どうする?」
「勝ちたい!」
柚姫嬢は正直に答える。
「じゃあ入江さんにお願いしないと。三問目で勝った方を勝利者とするって」
「入江さん…」
柚姫嬢が真剣な表情でセンムを見た。
「…いいですよ」
美人の圧に負けてセンムは頷いた。
「人が良すぎるよー、入江さん!」
言葉とは裏腹に瀬戸口氏は内心ホッとしていた。
「女王の実力が落ちているのか」「3連敗でフルボッコされるのか」ルームメイトは心配していた。
三問目はデザイン問題。
考え込むセンムを尻目に柚姫さんが女王の意地を見せて即答した。
「勝っちゃダメでしょー、大黒さん」
一応瀬戸口氏がたしなめる言葉を発すると、柚姫さんは頭を掻きながら笑う。
「あちゃー、勝つのと負けるのとどっちが良かったんだ?www」
「よく言えるなーwww センムが許してくれたので大黒さんの勝利となりまーす」
瀬戸口氏は謎解きバトルの勝敗結果を宣言した。
こうして意地とプライドを掛けた謎解きバトルは一応柚姫さんの勝利という予定調和で幕を閉じた。
ルームメイトの中では以降「最強の謎トキャー」の一人としてレジェンドとなって記憶に残る事となる。
戦いは終わり、ノーサイドの時が訪れた。
続く
銀河が割れ、星々が泣いた!
激しい戦いの後、芽生えたTEAM SHACHIとサンスマイルの固い絆
展開は大団円に向かっていく。
次回いよいよ感動のラスト!!!!!!!
※本当にくどいようですが、実在する団体や個人が出てきますが、会話等は全てフィクションです。
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けんちゃん777 (木曜日, 28 5月 2020 10:49)
こんな美人さんに面と向かってお願いされたら仕方ないですよねぇ...
篠翼(しのよく) (木曜日, 28 5月 2020 13:11)
逆に柚姫さんのお願いを拒否できる強者がいるとは思えないのです
そのうち新人さんも柚姫の部屋に来てくださいと本気で言われますよ(笑)
新人 (木曜日, 28 5月 2020 16:03)
新人、美人が苦手なので、遠くで見ているだけで幸せです。